品種名:トヨマサリ系ユキホマレ
雪が解けて気温が上がってきて、ビートやじゃがいもを植え終わった五月中旬ころから大豆の播種作業が始まります。きれいに整地した畑に、大豆の種を自家配合肥料と一緒にビーンプランターで播種していきます。
播いた次の日に畑の土をほじくって見てみると、真ん丸でカリカリに乾燥していた種がもう土から水分をもらって膨らんでやわらかい状態になっています。種が生きていることを実感します。
だいたい十日後くらいに播いた大豆が一斉に発芽してきます。平らで均一に整地した畑なら、播種した順に発芽してくる光景が見られます。このころから土の中では雑草の種も動きだしてきます。
大豆が成長してきて子葉が開き、本葉が出てくると、雑草の芽の小さいうちに機械除草をします。カルチという機械で大豆だけを残してそれ以外の土を動かして除草していきます。
植物はなんでもそうですが、かなり小さいうちに芽と根を土ごと動かされると枯れてしまします。でも少しでも大きくなってから土を動かしてもやっつけれません。
また一度やっつけてもほかの雑草の種がまだ土の中にはあるので、一週間もするとまた別の雑草の種が発芽します。ですから、一週間以内にまたカルチをかける必要があります。五月下旬から七月上旬まで合計6~8回ほどカルチをかけます。
それでも取りきれなかった雑草がどんどん大きくなってきます。残った雑草は人の目で見て、手で取るしかありません。
十勝では昔からホーガマという道具で腰をかがめずに雑草を切るものがあり、それを使って草取りをします。一枚が5~10haある広い畑では、出面さん(パート従業員)を五~十人頼んで、横に並んで草取りをします。
このような手除草を1シーズン二回から三回行います。
畝間がふさがる(大豆の植えてある列と列の間が、葉や茎が成長して大きくなりふさがって土が見えなくなる)と花が咲き、花が終わるとさやがついて実(種)が入ってきます。
さやの中の実がだんだんふくらんで枝豆になります。(余談ですがパンパンになる少し前のほうがやわらかい枝豆としてたべれます。)
このまま枝豆として収穫しないで秋までおいておきます。葉がだんだん枯れて落ちていき、茎が枯れていきます。さやも茎も茶色くなって表面にぬめりがなくなり、さやの中の大豆がカリカリに乾燥すると収穫です。
例年は十月中旬から下旬に収穫します。朝露がなくなる十時頃から露の降りる夕方四時くらいの間が収穫のチャンスです。(木が揺れるくらいの風が吹いている日は一日中収穫できることもあります。)
大型コンバインや汎用コンバインで収穫します。茎や大豆の水分を気にしながら、大豆が汚れないように気を遣いながら収穫します。10aあたり4~6俵くらい獲れます。6俵あれば豊作の年です。